目次
- 1 あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師の施術所の市場環境
- 2 あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師の施術所のM&Aの背景と動向
- 3 あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師の施術所のM&A事例
- 4 あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師の施術所の事業が高値で売却できる可能性
- 5 あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師の施術所の企業が会社を譲渡するメリット
- 6 あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師の施術所の事業と相性がよい事業
- 7 あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師の施術所の企業がM&Aを依頼するならM&A Doがおすすめな理由
あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師の施術所の市場環境
あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師の施術所の市場環境についてまとめます。
### 就労者数と求人倍率
– 就労者数: あん摩マッサージ指圧師の就労者数は、2010年以降増加しており、2018年・2020年には11万人を超えました。
– 求人倍率: 2021年度の全国ハローワークの鍼灸師(はり師・きゅう師を含む)有効求人倍率は「0.83」で、就職において競争率が高いと考えられます。
### 広告規制
– 広告制限: 広告できる内容は、柔道整復師法やあん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律によって制限されています。特に、「骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷」や「各種保険取扱」などの表現は広告できないことが多く、虚偽及び誇大広告に繋がると考えられます。
– 広告ガイドライン: 厚生労働省で「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師及び柔道整復師等の広告に関する検討会」が行われ、広告のガイドラインが作成され、ルール化される予定です。
### 市場規模と動向
– 市場規模: 2023年の柔道整復・鍼灸・マッサージ市場規模は前年比3.0%増の9,850億円となり、コロナ禍の行動制限緩和による来院患者数増加を背景に堅調に推移しました。
– 競争環境: 市場は激しく、治療院数の増加による競合増加や民間資格サロンや整形外科との患者獲得競争が激しくなっています。
### 将来展望
– 経営課題: 接骨院・鍼灸院・マッサージ院において取り組まなければならない経営上の課題として、同業者や周辺業種との競合による来院患者数の減少への対応、労働環境改善による人材確保や教育のマニュアル化による人材育成、厚生労働省が示した医療機関と誤認させたり、効能をうたったりする広告表現を制限する広告ガイドラインへの対応が挙げられます。
### 広告の種類と効果
– ホームページ: ホームページは広告の制限外であり、院の特徴や施術内容など、チラシには掲載できない詳しい内容を掲載できます。
### 広告指導の進展
– 保健所の指導: 保健所の広告指導は厳しくなっており、行き過ぎた表示を認めない指導が開始され、全国に広まっています。特に、施術所の外観やスタッフの写真も注意を受ける対象になっています。
あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師の施術所のM&Aの背景と動向
あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師の施術所のM&Aの背景と動向についてまとめます。
### M&Aの背景
– 経営環境の厳しさ: 整骨院業界は厳しい経営環境にあり、M&Aが現状を乗り越える手段として活用されています。
– 新型コロナウイルスの影響: 新型コロナウイルスの流行により、売り上げが激減した施術所がM&Aの検討を始めることが多くなっています。
### M&Aの動向
– 事業譲渡の活発化: 整骨院や鍼灸院の事業譲渡が活発に行われています。例えば、株式会社あゆみホールディングスと株式会社GENKIDOの事業譲渡契約や、株式会社カスケード東京の子会社である株式会社アルテミシアが株式会社オレンジコロンの株式を譲り受ける例があります。
– ノウハウの融合: M&Aにより、ノウハウの融合が行われ、両社の成長戦略が加速されます。例えば、GENKIDOがあゆみホールディングスの札幌エリア出店強化を目的としてM&Aを行いました。
– 地域サービスの向上: M&Aにより、地域に提供するサービスの向上が図られます。例えば、カスケード東京グループがオレンジコロンと連携して地域に提供するサービスの向上を目的としてM&Aを行いました。
### M&Aのメリット
– 経営課題の短期間での解決: M&Aにより、買い手側は事業としてのまとまりを持った経営資源を取り込むことができ、経営課題を短期間で解決して成長を加速させることが可能になります。
– 売り手側の問題に対処: M&Aにより、売り手側は単独では解決が困難な問題に対処する道が開けます。例えば、経営が悪化した状況でM&Aに臨む例が散見されます。
### 近年の事例
– EXPANDとGENKIDO: 2018年12月、GENKIDOはEXPANDの全株式を取得し、同社を完全子会社化しました。
– ケア・トラストとケイズグループ: ケア・トラストは事業を整理して財政基盤の健全化を図るために一部の店舗をケイズグループに譲渡しました。
– ルーツアイランズ: ルーツアイランズはコロナ禍の影響で経営が悪化し、鍼灸整骨院関係の全事業を譲渡することにしました。
### M&Aの手法
– 事業承継: M&Aにより、事業を承継し、会員へのサービスを引き継ぐことが可能です。例えば、2021年2月、令和柔整鍼灸師会がホープ接骨師会の事業を譲受しました。
これらの事例や動向から、M&Aはあん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師の施術所にとって、経営課題の解決や成長戦略の加速に不可欠な手段であることがわかります。
あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師の施術所のM&A事例
鍼灸マッサージ業界では、M&Aが活発に行われています。以下に具体的な事例をまとめます。
### あゆみホールディングスとGENKIDO
2022年11月に、株式会社あゆみホールディングスと株式会社GENKIDOが事業譲渡契約を締結しました。あゆみホールディングスは北海道札幌市で整骨院を運営する企業で、GENKIDOは全国で100店舗を超える整骨院を展開する企業です。このM&Aは、GENKIDOの札幌エリア出店強化と、ノウハウの融合による両社の成長戦略の加速を目的として行われました。
### オレンジコロンとカスケード東京
2022年1月に、株式会社カスケード東京の子会社である株式会社アルテミシアが、株式会社オレンジコロンの株式を譲り受けました。オレンジコロンは東京都調布市で整骨院2院を運営する企業で、カスケード東京グループは介護、整骨・鍼灸院、訪問鍼灸マッサージ、リラクゼーションなどを事業展開しています。このM&Aは、カスケード東京とオレンジコロン両社の整骨院事業の連携により、地域に提供していくサービスの向上を目的として行われました。
### ワイズとベスト・ケアー
2022年1月に、株式会社ベスト・ケアーが、株式会社ワイズから鍼灸整骨院3店舗を譲り受けました。ワイズは自費リハビリセンターの運営やリハビリ事業者向けの支援サービスなどを展開する企業で、ベスト・ケアーは居宅介護支援や訪問介護、通所介護、福祉用具貸与・販売などの事業を首都圏で展開しています。ベスト・ケアーは、介護事業の拡大とヘルスケア事業への参入を目的としてM&Aを行いました。
### MCJとMJG
2020年5月に、株式会社MCJが、株式会社MJGの店舗19か所と研修所1か所を取得しました。MJGは整骨院や鍼灸院、整体サロンを経営する企業で、MCJはパソコン関連事業や総合エンターテインメント事業を手がける企業です。このM&Aは、事業ノウハウの共有を目的として行われました。
### ケイズグループとケア・トラスト、ルーツアイランズ
2018年に、株式会社ケイズグループが株式会社ケア・トラストの「ひまわり整骨院グループ」3店舗の事業を譲り受けました。また、2020年4月には、ケイズグループが株式会社ルーツアイランズの鍼灸整骨院・美容鍼灸院6店舗を含む、すべての鍼灸整骨院事業を譲り受けました。このM&Aは、ケイズグループの事業拡大を目的として行われました。
あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師の施術所の事業が高値で売却できる可能性
あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師の施術所の事業が高値で売却できる可能性について、以下のポイントをまとめます。
– 施術所の種類と売却価格の影響:
– 美容エステサロンや接骨院と同様に、施術所の種類や設備、立地条件が売却価格に大きな影響を与えます。特に、施術所が美容エステサロンや接骨院としての設備を備えている場合、その設備をそのまま引き継ぐことが初期費用を抑えるため、高値で売却する可能性があります。
– 顧客数と売却価格:
– 施術所の顧客数も売却価格に影響します。特に、顧客数が30人以下の場合は、売却価格が低くなる可能性がありますが、顧客数が多い場合は、売却価格が高くなる可能性があります。
– 施術所の評判と売却価格:
– 施術所の評判や口コミも売却価格に影響します。評判が高い施術所は、より高値で売却される可能性があります。
– 施術所の運営状況と売却価格:
– 施術所の運営状況も売却価格に影響します。特に、施術所が経営難に陥っている場合は、売却価格が低くなる可能性がありますが、経営が安定している場合は、売却価格が高くなる可能性があります。
– 施術所の事業承継のメリット:
– 施術所を売却することで、後継者問題を解決し、従業員の雇用先を確保することができます。これにより、施術所の事業が安定し、高値で売却される可能性が高くなります。
– M&Aの手続きと売却価格:
– 施術所を売却する際には、M&Aの手続きが必要です。特に、施術所のスタッフや顧客を引き受けることができる場合は、売却価格が高くなる可能性があります。
これらのポイントを考慮すると、施術所の事業が高値で売却される可能性はありますが、具体的な売却価格は施術所の種類、顧客数、評判、運営状況などに依存します。
あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師の施術所の企業が会社を譲渡するメリット
あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師の施術所が会社を譲渡するメリットは以下の通りです。
### 譲渡企業のメリット
– 後継者問題を解決でき社会的信用を維持したまま安心してリタイアできる。
– 従業員の雇用維持ができる。
– 個人保証や担保を外すことができる。
– 事業の将来不安の解決ができる。
– 創業者利益が得られる。
### 買収企業のメリット
– 規模のメリットを享受できる(原価低減、間接コスト低減など)。
– 新規顧客、新たなノウハウ、優秀な人材などの獲得ができる。
– 成長スピードの飛躍的な向上ができる。
### 施術所の運営に関する注意点
– 施術所の開設・変更・廃止等は、事実発生後10日以内に管轄の保健所へ届出が必要です。
– 出張専業業務開始届は、出張専業業務開始時に保健所総務課まで施術者本人が届け出る必要があります。
これらのメリットと注意点を考慮することで、より効果的なM&Aの実施が可能です。
あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師の施術所の事業と相性がよい事業
あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師の施術所の事業と相性がよい事業は以下の通りです。
– 健康食品販売: 施術所で提供される健康サービスの補完として、健康食品の販売が適しています。健康食品は、施術後のリハビリテーションや日常生活の改善に役立つため、患者さんに人気があります。
– リハビリ用具販売: リハビリテーションに必要な用具や器具の販売が適しています。これらの用具は、患者さんの日常生活を改善し、施術の効果を高めるのに役立ちます。
– 美容サービスの提供: 美容サービスの提供は、施術後のリハビリテーションに役立つため、相性がよい事業です。美容サービスの提供は、患者さんの自信を取り戻し、全体的な健康状態を改善するのに役立ちます。
– 食事療法の提供: 施術後の食事療法の提供は、健康サービスの補完として適しています。食事療法は、患者さんの健康状態を改善し、施術の効果を高めるのに役立ちます。
– スポーツ用品販売: スポーツ用品の販売は、患者さんがリハビリテーションを通じてスポーツを再開する際に役立ちます。これらの用品は、患者さんの日常生活を改善し、施術の効果を高めるのに役立ちます。
これらの事業は、施術所の事業と相性がよい事業であり、患者さんの全体的な健康状態を改善するのに役立ちます。
あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師の施術所の企業がM&Aを依頼するならM&A Doがおすすめな理由
M&A Doは、あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師の施術所の企業がM&Aを依頼する際におすすめの理由がいくつかございます。まず、譲渡企業様から手数料を一切いただかないという点が大きな魅力です。これにより、コストを気にせずに安心してご相談いただけます。また、豊富な成約実績を誇っており、多くの企業様にご満足いただいております。さらに、あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師の施術所の業界にも深い知見を保有しているため、業界特有のニーズや課題に対しても的確に対応可能です。ぜひお気軽にご相談ください。
株式会社M&A Do 代表取締役
M&Aシニアエキスパート・相続診断士
東京都昭島市出身。慶應義塾大学理工学部を卒業後、大手M&A仲介会社にて勤務し、その後独立。これまで製造業・工事業を中心に友好的なM&Aを支援。また父親が精密板金加工業、祖父が蕎麦屋、叔父が歯科クリニックを経営し、現在は父親の精密板金加工業にも社外取締役として従事。