JOY(松山市)による「パワーアップ」株式公開買い付け(TOB)について
JOY(松山市)は、パワーアップに対してMBO(経営陣買収)の一環として、パワーアップを完全子会社化するための株式公開買い付け(TOB)を実施することを決議いたしました。パワーアップは本TOBに賛同を表明しており、TOBが成立した際には上場廃止となる見込みです。
パワーアップが直面する背景と課題
パワーアップは、大型商業施設を中心にレストランを全国に展開してまいりました。しかし、近年のフードサービス産業全体の競争激化に加え、大型商業施設の飽和状態という市場環境の変化から、既存の事業モデルを維持するだけでは難しい局面に立たされております。こうした状況を打開し、中長期的な成長戦略を実行するために、経営者が代表を務めるJOYによるパワーアップの非上場化が検討されてまいりました。
MBOによるパワーアップの非上場化と今後の展望
今回のTOBは、パワーアップを非上場化したうえで、出店場所の変更、新規分野への参入、新業態の開発などを見据えた中長期的成長戦略に取り組むことを目的としております。これにより、市場環境の変化に柔軟に対応し、競争力を強化すると同時に企業価値を高めることが期待されています。
TOBの概要
TOBの買付価格は1株あたり400円となり、2009年1月27日(TOB公表前営業日)のパワーアップ株式最終取引価格197円に対して、およそ103%のプレミアムが加えられています。買付予定数は54万2300株(下限も同数)で、買付総額は2億1600万円にのぼります。公開買付期間は、2009年1月29日から3月12日までを予定しております。
本TOB実施の意義
今回のTOBを通じ、JOYとパワーアップは、短期的な利益に左右されにくい経営環境を整備し、中長期的な事業変革と新たな展開を進めることが可能となります。また、上場廃止による非上場化によって、より機動的かつ柔軟な経営判断が期待されます。
株式会社M&A Doについて
株式会社M&A Doは、売り手から手数料を一切いただかずにM&Aに伴う支援サービスを提供しており、売主様の譲渡後の資産を最大化できることが強みです。上場企業・非上場企業を問わず、多種多様な案件に対応しており、お客様に最適なソリューションをご提案いたします。

株式会社M&A Do 代表取締役
M&Aシニアエキスパート・相続診断士
東京都昭島市出身。慶應義塾大学理工学部を卒業後、大手M&A仲介会社にて勤務し、その後独立。これまで製造業・工事業を中心に友好的なM&Aを支援。また父親が精密板金加工業、祖父が蕎麦屋、叔父が歯科クリニックを経営し、現在は父親の精密板金加工業にも社外取締役として従事。