AZ-COM丸和、TOB買付価格を引き上げず C&Fロジの買収を事実上断念

買付価格を据え置く理由

AZ-COM丸和ホールディングスは6日、同業の物流企業であるC&Fロジホールディングスに子会社化を目的として実施しているTOB(株式公開買い付け)に関し、すでに1株3000円としている買付価格を引き上げない方針を発表いたしました。買付期間は6月19日まででしたが、今回の決定によりC&Fロジの買収を事実上断念したことになります。

対抗TOBを仕掛けたSGホールディングス

実はC&Fロジについては、佐川急便を傘下にもつSGホールディングス(HD)が6月3日に1株5740円という買付価格で対抗TOBを開始しており、市場ではAZ‐COM丸和が買付価格を引き上げるかどうかに注目が集まっていました。今回、AZ‐COM丸和は「合理的な企業価値評価に基づく水準とは考えられない」として引き上げを見送る決定を下しました。

買収合戦の経緯

友好的買収者と敵対的買収者の構図

AZ‐COM丸和は5月初めにC&FロジへのTOBを開始しましたが、後からSGHDが途中参戦する形でTOBに名乗りを上げ、買収合戦に発展していました。C&FロジがSGHDのTOBに賛同し、AZ‐COM丸和のTOBには反対していたことから、SGHDが友好的買収者、AZ‐COM丸和が敵対的買収者という構図となっていたのです。

最終的に、買付価格を据え置くというAZ‐COM丸和の決定は、SGHDによる買収が優勢であることを事実上容認する結果となっております。

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