LINEヤフーがBEENOSを完全子会社化へ

LINEヤフーは19日、越境EC(電子商取引)大手であるBEENOSに対して完全子会社化を目的としたTOB(株式公開買い付け)を行うと発表しました。買付代金は最大538億円となり、訪日観光客(インバウンド)によるリピート購入需要などを背景に成長が見込まれる越境EC事業のさらなる拡充を目指します。2025年2月末をめどに買い付けを開始する予定です。

買付条件と価格について

BEENOS株の買付価格は1株につき4000円で、TOB公表前日の終値(3370円)に約18.69%のプレミアムを加えた水準です。買付予定数は1345万2923株で、下限は所有割合66.03%にあたる888万2500株となっています。仮にTOBが成立した場合、BEENOSの東証プライム市場への上場は廃止される見通しです。

BEENOSの株主構成とTOB合意

BEENOSの大株主には国内外の投資ファンドが名を連ねています。筆頭株主のヴァレックス・パートナーズ(東京都中央区)をはじめ、米国ミリ・キャピタル・マネジメント、英国アセット・バリュー・インベスターズの3者は合計27.89%の株式を所有し、すでにTOBに応募することを表明しています。BEENOSは今回のTOBに賛同し、株主に対して応募を推奨すると発表しました。

BEENOSの沿革と事業概要

BEENOSは1999年に設立され、国境をまたぐ越境EC事業で大手企業へと成長を遂げました。海外居住者向けに日本の商品を海外発送代行(転送)する「tenso.com」や、代理購入サービス「Buyee」を運営しています。国内向けには、世界中の商品を日本にいながら購入できるサービス「セカイモン」を展開し、多様な越境ECサービスで注目を集めてきました。

同社は2004年に東証マザーズ市場へ上場し、2016年に東証1部に昇格(2022年4月の市場再編に伴い東証プライム市場へ移行)しました。今回のTOBが成立した場合は、市場からの上場廃止となるため、経営の舵取りに大きな影響が及ぶと考えられます。

株式会社M&A Doのご紹介

株式会社M&A Doは、M&Aをサポートする企業として、売り手から手数料を一切いただかず、売主様の譲渡後の資産を最大化できることを強みとしております。豊富な実績と専門性を活かし、スムーズなM&Aの実現をサポートいたします。