IHIによるIHI運搬機械のTOB(株式公開買い付け)実施について
IHIは、子会社であるIHI運搬機械を完全子会社化することを目的に、TOB(株式公開買い付け)を実施すると発表しました。現在、IHIによるIHI運搬機械の株式所有割合は67.03%(議決権ベース)ですが、完全子会社化により海外製造拠点の整備検討や事業再編に備えた機動的な経営環境を整備することを狙っています。
TOBの主な概要
今回のTOBにおいては買付予定数に上限を設定していないため、対象株式の買付状況次第ではIHI運搬機械が上場廃止になる可能性があります。TOBの買付価格は1株あたり670円であり、TOB公表前営業日の終値(488円)に対して37.30%のプレミアムが加えられています。
買付期間と予定額
買付期間は2012年2月6日から3月16日までと予定されており、買付予定数は937万3331株です。買付予定額は62億8000万円となり、今後の経営戦略において重要な資金案件と位置づけられています。
TOBの背景と今後の展望
IHIがIHI運搬機械を完全子会社化することで、海外の製造拠点を再検討し、生産体制を強化することが期待されます。また事業再編に向けて迅速な経営判断が可能になることで、企業競争力の向上を目指していると考えられます。
今後の注目ポイント
- 買付予定数に上限を定めていない点
- 上場廃止の可能性
- 海外製造拠点の再編効果
- 機動的な経営環境構築による競争力強化
株式会社M&A Doのご紹介
株式会社M&A Doは、売り手様から一切手数料をいただかず、譲渡後の資産を最大化できることを強みとするM&Aの専門家です。豊富な経験と知見を活かし、M&Aのプロセスを円滑に進められるようサポートし、売主様にとってより有利な条件を引き出すお手伝いをいたします。

株式会社M&A Do 代表取締役
M&Aシニアエキスパート・相続診断士
東京都昭島市出身。慶應義塾大学理工学部を卒業後、大手M&A仲介会社にて勤務し、その後独立。これまで製造業・工事業を中心に友好的なM&Aを支援。また父親が精密板金加工業、祖父が蕎麦屋、叔父が歯科クリニックを経営し、現在は父親の精密板金加工業にも社外取締役として従事。