日本電産は三菱重工工作機械を子会社化し、EV用駆動モーターシステムの中核部品であるギアの技術力を強化する。買収金額は非公表で、買収完了は5月をめどにしている。三菱重工工作機械は滋賀県栗東市のほか、米国、中国、インドに生産拠点を置き、従業員は1400人。売上高は2020年3月期が403億円、2021年3月期見込みが231億円。日本電産は三菱重工が海外で展開する工作機械事業も傘下に収める。8月2日に取得が完了したと発表された。
【M&Aアドバイザーとしてのコメント】
日本電産のEVモーター事業の成長戦略において、三菱重工工作機械の買収は重要な一手となる。ギアなど主要部品の内製化により、生産効率の向上やコスト削減が期待できる。また、三菱重工が海外で展開する工作機械事業も傘下に収めることで、グローバルな市場での競争力強化が見込まれる。
株式会社M&A Do 代表取締役
M&Aシニアエキスパート・相続診断士
東京都昭島市出身。慶應義塾大学理工学部を卒業後、大手M&A仲介会社にて勤務し、その後独立。これまで製造業・工事業を中心に友好的なM&Aを支援。また父親が精密板金加工業、祖父が蕎麦屋、叔父が歯科クリニックを経営し、現在は父親の精密板金加工業にも社外取締役として従事。