はじめに
LIXILグループは子会社のLIXIL(東京都千代田区)を通じて、ドイツを中心とする欧州最大規模の水栓金具メーカーであるGROHE Group S.à r.l.(本社ルクセンブルク)の株式を追加取得し、子会社化することを決定しました。今回の株式取得により、GROHEの所有割合を43.75%から56.25%に引き上げるとのことです。
GROHE Group S.à r.l.の概要
GROHE Group S.à r.l.は水栓金具メーカーとしてドイツを中心に欧州最大級の規模を誇る会社で、年間売上高約531億円、営業利益約78億8000万円、純資産約535億円を計上しています。LIXILグループは2014年1月、DBJ(日本政策投資銀行)と設立した合弁会社GraceA(東京都江東区)を通じてGROHEの株式87.5%を取得し、持ち分法適用関連会社として事業を進めてきました。
追加取得の目的
LIXILグループは積極的な海外展開を進めており、GROHEを既存事業と一体運営することで、グループ内での相乗効果の創出を目指しています。GROHEの株式追加取得が、この戦略をさらに強化する大きな一手となります。
今後の展望
LIXILグループがGROHEを子会社化することで、建材・住宅設備業界におけるグローバル展開のさらなる推進が期待されます。交換・修理の需要が安定してある水栓金具分野での海外でのシェア拡大、並びに新技術の開発にも積極的に取り組むことで、幅広い地域や分野からの顧客ニーズに応えていく見通しです。
取得価額と取得日
取得価額は約309億円(アドバイザリー費用などを含む)で、取得日は2014年12月10日を予定しています。今回の追加取得によって、LIXILグループの海外事業戦略がより一層加速することが見込まれています。
株式会社M&A Doのご紹介
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株式会社M&A Do 代表取締役
M&Aシニアエキスパート・相続診断士
東京都昭島市出身。慶應義塾大学理工学部を卒業後、大手M&A仲介会社にて勤務し、その後独立。これまで製造業・工事業を中心に友好的なM&Aを支援。また父親が精密板金加工業、祖父が蕎麦屋、叔父が歯科クリニックを経営し、現在は父親の精密板金加工業にも社外取締役として従事。