LIXILグループのイタリア子会社・Permasteelisa S.p.A.譲渡の背景
LIXILグループは、イタリアの建材子会社であるPermasteelisa S.p.A.(ペルマスティリーザ。売上高1300億円、営業利益△450億円、純資産135億円)の全株式を、米投資会社Atlas Holdings LLC(コネチカット州グリニッジ)に譲渡すると発表しました。Permasteelisaはビルの外装に用いられるカーテンウォールの世界的メーカーとして知られ、2011年にLIXILグループが約600億円で買収しました。
当初の譲渡計画と頓挫の経緯
LIXILグループは2018年秋、中国企業への売却をいったん決定していました。しかし、米当局が安全保障上の理由からこれを認めず、結果として当初の売却計画は頓挫しました。その後も業績低迷が続き、売却を模索する中で、Atlas Holdings LLCへの譲渡が決定されました。
譲渡価額の非公表と各国当局の許可
Atlasへの譲渡価額は非公表とされています。また、EU(欧州連合)、米国、中国、ロシア、サウジアラビアを含む競争当局の許可を得ることが条件となっており、当初は譲渡時期が未定とされていました。
譲渡の影響と完了報告
LIXILグループはPermasteelisaの業績低迷を受けて、かねてより売却を検討していました。2019年3月期決算では、売却計画の中止により約500億円規模の最終赤字に転落したことが主因となりました。しかし、新たに米投資会社への譲渡に合意し、2020年9月30日付で譲渡が正式に完了しました。
株式会社M&A Doのご紹介
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株式会社M&A Do 代表取締役
M&Aシニアエキスパート・相続診断士
東京都昭島市出身。慶應義塾大学理工学部を卒業後、大手M&A仲介会社にて勤務し、その後独立。これまで製造業・工事業を中心に友好的なM&Aを支援。また父親が精密板金加工業、祖父が蕎麦屋、叔父が歯科クリニックを経営し、現在は父親の精密板金加工業にも社外取締役として従事。