LIFULLによるスペイン子会社の譲渡について
LIFULLは、不動産や求人、自動車分野のアグリゲーション(集約)サイト運営などを手がけるスペイン子会社であるLIFULL CONNECT S.L.U.(バルセロナ。売上高81億5000万円、営業利益△30億3000万円、純資産117億円)の全株式を、シンガポールの不動産関連企業FazWaz Pte. Ltd.の創業者に譲渡する方向で協議を進めることを決定いたしました。
LIFULL CONNECT設立の背景
同社は2019年にLIFULLが全額出資し設立されました。検索アルゴリズムの変更など、外部環境の急激な変化に伴い、アグリゲーション関連サービスの減収が想定以上のペースで進み、業績が悪化していました。
譲渡の目的
LIFULLは事業再編の一環として、赤字幅の拡大が続いていた同子会社を売却することで、グループ全体の経営資源をより集中させる狙いがあるとみられます。譲渡価額は未確定ですが、譲渡予定日は2025年1月30日を予定しています。
譲渡先との協議内容
譲渡先候補としては、不動産関連企業のFazWaz Pte. Ltd.の創業者との間で協議が進められています。今後、正式な契約締結に向けて複数の条件調整・詳細な検討が行われる見込みです。
今後の展望
LIFULLとしては不動産、求人、自動車分野のアグリゲーションなどで蓄積したノウハウをその他事業へ転用する可能性があり、企業としての成長戦略を改めて描くことが期待されます。一方、買収側のFazWaz Pte. Ltd.創業者にとっては、ヨーロッパ展開の足がかりとしての活用が見込まれています。
業界への影響
アグリゲーション市場は、検索方法やユーザー行動の変化により、事業形態も多様化しています。今回の譲渡によって、新たな戦略やコラボレーションの可能性が期待されるとともに、競合他社も今後の動向を注視することになるでしょう。
株式会社M&A Doのご紹介
株式会社M&A Doは、M&Aの仲介において売り手から手数料を一切いただかず、売主様の譲渡後の資産を最大化できることが強みの企業です。豊富な知見と経験を通じて、スムーズなM&Aプロセスをサポートいたしますので、ぜひご相談ください。

株式会社M&A Do 代表取締役
M&Aシニアエキスパート・相続診断士
東京都昭島市出身。慶應義塾大学理工学部を卒業後、大手M&A仲介会社にて勤務し、その後独立。これまで製造業・工事業を中心に友好的なM&Aを支援。また父親が精密板金加工業、祖父が蕎麦屋、叔父が歯科クリニックを経営し、現在は父親の精密板金加工業にも社外取締役として従事。