Kudanによるアーティセンス・コーポレーションの子会社化
Kudanは、空間・位置認識ソフトウエアの研究開発企業である米アーティセンス・コーポレーション(カリフォルニア州。売上高500万円、営業利益△2億1200万円、純資産5億9200万円)を子会社化する方針を決議いたしました。3段階に分けて全株式の取得を目指す内容で、まず2020年1月29日に株式12%を取得し、2020年6月29日に追加取得して持ち株比率を38%に高めました。その後に、残る株式を取得するものの、時期は未定とされていました。取得価額も現時点では未定とされていましたが、将来的に全株式を取得する方針です。
第三者割当による新株発行の決議
今回の買収に際しては、アーティセンス株式の取得の対価として、同社の株主に対し、買収対価の一部として将来にわたりKudanの普通株式を割り当てることを目的とした第三者割当による新株発行にかかる発行登録書を提出することを決議いたしました。
アーティセンス・コーポレーションについて
アーティセンスは独ミュンヘン工科大学教授で、自動運転技術の研究で知られるダニエル・クレマース氏らが2016年に創業した企業です。米国カリフォルニア州に拠点を置き、主に空間・位置認識ソフトウエアの研究開発を行っております。
Kudanの狙い
Kudanは自動運転・ロボティクス、AR(拡張現実感)・VR(人工現実感)、ドローンなどを応用分野として、空間・位置認識を行う人工知覚アルゴリズム(計算方法)を提供しており、この分野の有力企業を傘下に取り込むことにより、シェアの確保を目指しています。アーティセンスを子会社化することで、最先端の研究開発力を取り込み、さらなる事業拡大を図る狙いがあるとみられます。
追記事項
2021年12月10日付で、Kudanは予定通り全株式の取得を完了し、アーティセンスを子会社化したと発表いたしました。取得価額は、1段階目(2020年1月29日)が約2億1800万円、2段階目(2020年6月29日)が約4億7200万円、3段階目(2021年12月10日)が約17億8000万円で、総額は約24億7000万円にのぼります。
株式会社M&A Doについて
株式会社M&A Doは、売り手から手数料を一切いただかず、売主様の譲渡後の資産を最大化できることを強みとしたM&A支援サービスを提供しております。ご相談から成約まで安心してお任せいただけるよう、専門性とスピード感を兼ね備えた対応を常に心がけております。

株式会社M&A Do 代表取締役
M&Aシニアエキスパート・相続診断士
東京都昭島市出身。慶應義塾大学理工学部を卒業後、大手M&A仲介会社にて勤務し、その後独立。これまで製造業・工事業を中心に友好的なM&Aを支援。また父親が精密板金加工業、祖父が蕎麦屋、叔父が歯科クリニックを経営し、現在は父親の精密板金加工業にも社外取締役として従事。