J.フロント リテイリングによるパルコへのTOB実施について

J.フロント リテイリングは、パルコを連結子会社化することを目的としてTOB(株式公開買い付け)を実施することを決議いたしました。現在、パルコの発行済み株式の33.22%を所有しており、持ち分法適用関連会社となっておりますが、今回のTOBを通じて株式所有割合を65%へと引き上げることを目指しております。

パルコ上場の維持と日政策投資銀行の合意

今回の取り組みにおいては、パルコの上場は維持される予定です。パルコもTOBに賛同しており、日本政策投資銀行が保有する新株予約権付き社債については、8月1日までに権利を行使しTOBに応募することで合意しています。なお、権利行使後の日本政策投資銀行による所有割合は18.71%となります。

背景と狙い

流通業界で競争が激化する中、同一グループとなることで両社の店舗基盤や顧客基盤を相互活用し、企業価値を向上させることが狙いです。J.フロント リテイリングは、2012年3月23日付で森トラストから市場外でパルコの株式を取得し筆頭株主となっていた経緯があります。

TOBの概要

TOBの買付価格は1株あたり1100円で、TOB公表前営業日の対象株式の終値(972円)に対して13.17%のプレミアムを加えた水準です。買付予定数の上限は3,852万2,600株で、買付予定額は最大423億7,400万円となります。買付期間は2012年7月9日から8月20日までを予定しており、決済の開始は同年8月27日が予定されています。

買付価格の評価

買付価格におけるプレミアムは、投資家に対して一定の魅力を持たせる水準といえます。パルコの理念や将来性を加味して、J.フロント リテイリングとしてはグループ化による企業価値の向上を狙いつつ公正な株価を提示していると考えられます。

今後の展望

グループとしての体制が整備されることで、流通業界における競争力を高めることが期待されます。両社の協力関係の強化によって取り扱いブランドや顧客層の拡大、店舗運営の効率化など、さらなるシナジーが生まれる可能性があります。

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