INPEXによる出光スノーレ石油開発の子会社化について

INPEXは、ノルウェーで石油と天然ガスの探鉱・開発・生産を手がける出光スノーレ石油開発(東京都千代田区)を子会社化することを決定いたしました。今後は引き続き株式49.5%を保有する出光興産と共同で事業を進める予定です。非公表の取得価額を含め、ノルウェー政府による承認などを経て2022年初めの取得完了を目指すとしています。

株式保有比率と取得の背景

出光スノーレ石油開発の株主構成は、現在出光興産が50.5%、大阪ガスと住友商事が共同出資する大阪ガスサミットリソーシズ(大阪市)が49.5%を保有しています。INPEXは今回、出光興産が保有する50.5%のうち1%と、大阪ガスサミットリソーシズが保有する全株式49.5%をそれぞれ取得し、合計50.5%を取得することとなりました。

この取得によって、大阪ガスは事業から撤退する一方、出光興産にとっては出光スノーレ石油開発が持ち分法適用関連会社となることで、連結バランスシートの圧縮を図る狙いがあるとみられます。INPEXとしては、安定した収益基盤と成長機会を兼ね備えた優良資産と判断しており、今後の事業展開においても大きな期待が寄せられています。

出光スノーレ石油開発の事業概要

出光スノーレ石油開発はノルウェー子会社を通じて、スノーレ油田(ノルウェー領北海)の開発プロジェクトをはじめとして、11の生産・開発中の油ガス田権益を保有しています。さらに、複数の有望な既発見未開発の油・ガス田や探鉱鉱区を所有しており、今後の事業拡大が期待されます。

今後の展望

INPEXが50.5%を取得することで、ノルウェー事業における更なる開発や探鉱活動の円滑化が見込まれます。出光興産との共同による運営体制が構築されることで、双方の知見や技術力を結集させた効率的かつ安定的な操業が可能となるでしょう。

M&Aにおけるポイント

今回の事例では、連結バランスシートの圧縮や事業成長の機会創造など、企業側の経営戦略が反映されたM&Aの一例といえます。関係各社の利害や今後の事業計画を踏まえた上で、最適な株式比率を決定するプロセスが重要となるでしょう。

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