IHI、イオンボンド社の全株式を取得へ
IHIは、薄膜コーティングの世界的企業であるスイスのイオンボンド社(オルテン市。売上高約115億円)の全株式を取得することを決定いたしました。今回の子会社化により、IHIは表面処理分野における受託加工事業に本格的に参入し、グローバル規模で多様なニーズに対応できる体制を構築することを目指しているとのことです。取得価額は非公表、取得予定日は2012年中とされています。
IHIと表面処理技術の背景
IHIは2008年に、ダイヤモンド ライク カーボン(DLC)分野の先進的企業であるオランダのハウザー社(フェンロー市)をグループ会社化し、自動車業界をはじめ多くの機械産業分野にアプローチしてきました。物理蒸着装置(PVD装置)の販売・サービスを通じて、表面処理技術を提供することで、これまで市場における信頼を築いてきました。
イオンボンド社の特徴と強み
一方、自動車・工業・カーレース・装飾・スポーツといった幅広い分野で表面処理コーティング技術を提供するイオンボンド社は、高品質なコーティングサービスと設備を有しています。今後、IHIがイオンボンド社と協力することで、機械装置の提供だけでなく受託加工を含む総合的なソリューションの提供が可能となり、より多様な顧客のニーズに応えられるようになると期待されています。
今回の子会社化の目的
今回の子会社化は、IHIが表面処理技術の領域をさらに拡大し、世界規模で安定したサービスを展開することが狙いです。イオンボンド社のもつ優れた技術力やサービス能力を取り入れることで、IHIは表面処理の受託加工事業に新たな価値をもたらし、多様化する産業のニーズに柔軟に対応していく構えです。
今後の見通し
IHIが表面処理事業を強化することで、各分野での新技術開発や生産効率向上が期待されます。また、ダイヤモンド ライク カーボン(DLC)分野やその他薄膜コーティング技術を活用することで、これまで以上に高付加価値な製品を提供する体制が整いつつあります。さらなるシナジーが生まれることで、企業競争力の一層の向上が期待されます。
株式会社M&A Doのご紹介
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株式会社M&A Do 代表取締役
M&Aシニアエキスパート・相続診断士
東京都昭島市出身。慶應義塾大学理工学部を卒業後、大手M&A仲介会社にて勤務し、その後独立。これまで製造業・工事業を中心に友好的なM&Aを支援。また父親が精密板金加工業、祖父が蕎麦屋、叔父が歯科クリニックを経営し、現在は父親の精密板金加工業にも社外取締役として従事。