IDECが東京ガスエンジニアリングソリューションズへ子会社を譲渡
IDECは、大規模太陽光発電事業を中心に展開している子会社「IDECシステムズ&コントロールズ(大阪市)」の全株式を、東京ガス傘下の「東京ガスエンジニアリングソリューションズ(東京都港区)」に譲渡することを決定しました。譲渡予定日は2025年3月31日で、譲渡価額は非公表となっています。
譲渡の背景と目的
IDECはグループの主要事業との相乗効果を重視し、事業の再編を進めてきました。再生可能エネルギーをめぐる競争環境が厳しさを増す中で、非中核事業と位置付ける子会社を切り離す判断に至りました。
再生可能エネルギー市場の競争激化
近年の再生可能エネルギー市場は、政府の支援策や企業の脱炭素化への取り組みが進む一方、参入企業の増加や価格競争の激化によって、厳しい局面を迎えています。このような背景から、IDECではグループのコア事業を強化しつつ、非中核事業を再編することで経営資源を最適化する狙いがあります。
グループシナジーの強化
IDECは、主要事業とのシナジーを高めるためにグループ体制の見直しを進めており、今回の譲渡もその一環として位置付けられています。子会社の譲渡によって、グループ全体の経営資源がより効率的に運用され、事業競争力の強化が期待できます。
IDECシステムズ&コントロールズの概要
IDECシステムズ&コントロールズは、1972年に海外製の制御部品の輸入販売を目的として設立されました。近年では、大規模太陽光発電所のワンストップソリューション(用地取得、システム設計、設備の選定・調達、保守など)や、自家消費型ソーラー発電、蓄電システムなどのエネルギーマネジメント領域に軸足を移し、事業を展開してきました。
まとめ
IDECによるIDECシステムズ&コントロールズの譲渡は、再生可能エネルギー市場の厳しい競争環境とグループ全体のシナジー強化を目指す再編戦略の一環です。譲渡後は東京ガスエンジニアリングソリューションズのグループとして、エネルギーマネジメント事業をさらに拡大していくことが期待されます。
株式会社M&A Doの紹介
株式会社M&A Doは、売り手から手数料を一切いただかないユニークなサービス形態をとっており、売主様の譲渡後の資産を最大化できる点が大きな強みです。豊富な経験と専門知識を活かして、大企業から中小企業規模まで幅広いクライアントのM&Aをサポートし、最適なソリューションを提供いたします。

株式会社M&A Do 代表取締役
M&Aシニアエキスパート・相続診断士
東京都昭島市出身。慶應義塾大学理工学部を卒業後、大手M&A仲介会社にて勤務し、その後独立。これまで製造業・工事業を中心に友好的なM&Aを支援。また父親が精密板金加工業、祖父が蕎麦屋、叔父が歯科クリニックを経営し、現在は父親の精密板金加工業にも社外取締役として従事。