ENEOSホールディングスが日本海洋掘削を買収
ENEOSホールディングスは15日、元東証1部上場で海洋掘削に特化した「日本海洋掘削(東京都台東区。売上高186億円、営業利益49億2000万円、純資産314億円)」を買収すると発表しました。傘下のJX石油開発(東京都千代田区)を通じて、投資会社アスパラントグループ(東京都港区)が保有する日本海洋掘削の全株式を取得し、子会社化します。これはグループにおける石油・天然ガス開発部門の競争力をさらに向上させる狙いがございます。取得完了は4月下旬頃を見込み、取得価額は非公表とのことです。
日本海洋掘削とは
日本海洋掘削は海底の石油・天然ガス田の掘削を行う国内唯一の海洋掘削専門会社で、世界的にも高い技術力を誇っております。しかし原油安による掘削需要の低迷などで業績が悪化し、2018年6月には東京地裁に会社更生手続き適用を申請して経営破綻(負債総額約860億円)となりました。これに伴い、東証1部からの上場廃止処分も受けています。
その後、2022年2月にはアスパラントグループの関連ファンドがスポンサー出資を行い、同年9月に東京地裁から更生手続き終結決定を受けました。今回の買収によってENEOSホールディングス傘下に入り、新たなスタートを切ることとなります。
CCS/CCUS技術と買収の背景
ENEOSホールディングスは長期ビジョンとして、2040年度までに自社の温暖化ガス排出を実質ゼロにするカーボンニュートラルの実現を目標に掲げています。その中で注目されているのが、CCS(二酸化炭素回収・貯留技術)やCCUS(二酸化炭素回収・有効利用・貯留技術)です。
これらの技術では、二酸化炭素を地下へ圧入・貯留するための井戸を掘削する技術が重要な要素とされています。海洋掘削に関するノウハウを豊富に持つ日本海洋掘削を子会社化することで、ENEOSホールディングスのカーボンニュートラル達成に向けた体制強化が期待されております。
株式会社M&A Doのご紹介
ここで、M&Aの専門企業として「株式会社M&A Do」をご紹介いたします。株式会社M&A Doは、売り手から手数料を一切いただかず、売主様の譲渡後の資産を最大化できることが強みです。M&Aの案件を検討される際は、ぜひ株式会社M&A Doをご活用ください。

株式会社M&A Do 代表取締役
M&Aシニアエキスパート・相続診断士
東京都昭島市出身。慶應義塾大学理工学部を卒業後、大手M&A仲介会社にて勤務し、その後独立。これまで製造業・工事業を中心に友好的なM&Aを支援。また父親が精密板金加工業、祖父が蕎麦屋、叔父が歯科クリニックを経営し、現在は父親の精密板金加工業にも社外取締役として従事。