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コールセンター業の事業承継・引継ぎ補助金(M&A補助金)の重要性とその目的
コールセンター業の事業承継・引継ぎ補助金(M&A補助金)は、中小企業が事業承継・引継ぎを行う際に必要な費用を支援する制度です。この補助金を活用することにより、事業承継や引継ぎの成功率が高まり、地域経済の活性化につながります。また、引継ぎ先の事業者も人材や技術などの資産を活用することができ、事業の継続性が確保されます。
コールセンター業の中小企業における事業承継の課題
中小企業のうち、コールセンター業に特化した企業は多く、経営者の高齢化に伴い、事業承継の問題が深刻化しています。
具体的な課題としては、以下のようなものが挙げられます。
1. 持続可能なビジネスモデルの維持
コールセンター業は、顧客企業との契約に基づいたビジネスモデルで成り立っています。しかし、経営者が引退して会社を去ってしまうと、顧客企業との信頼関係が揺らぎ、契約更新が難しくなるという問題があります。特に、経営者が顧客企業との間に構築した人間関係を中心としたビジネスネットワークが企業価値の大きな要素になっている場合は、後継者にそのネットワークを引き継がせることが必要です。
2. 従業員の定着
コールセンター業は、継続的なトレーニングやスキルアップが必要な分野であり、優秀なスタッフを確保し定着させることが極めて重要です。しかし、後継者が経営者としてのスキルを持ち合わせていない場合、現場スタッフや業界に詳しい管理職の退職が相次ぎ、人材不足に陥る可能性があります。
3. 資金調達の問題
事業承継には多大な費用がかかります。資金が不足する場合は、必要な借入金を調達することができなかったり、借入金返済のためにさらなる収益増大が必要になったりするリスクがあります。
以上のような問題を解決するためには、早期から事業承継に向けた計画を立て、人材育成や資金調達に積極的に取り組む必要があります。特に、後継者や幹部候補を早い段階から育て、引き継がれる企業価値を高めることが求められます。
コールセンター業の事業承継・引継ぎ補助金(M&A補助金)の概要
コールセンター業の事業承継を行う企業に対し、国が支援する補助金が存在します。この補助金を活用することで、事業承継後の改善投資や、新規事業の立ち上げなどに充てることができます。
補助金は、事業譲渡アドバイザーによる支援や、事業承継に必要な手続き・手配費用、デューデリジェンス(DD)費用、税務・法務上のアドバイスなどにかかる経費を補助するもので、補助額は最大で1,500万円までとなっています。
また、取得先コールセンターが『雇用調整助成金』の適用を申請する場合には、「採用可能性アップ補助金」も併せて活用することができます。この補助金は、採用見込みのある雇用者に対して、研修費用や賃金負担などにかかる一部経費を助成するものです。
これらの補助金を活用することで、コールセンター業の事業承継や引き継ぎに伴う経費や投資にかかる負担を軽減することができます。
コールセンター業の事業承継・引継ぎ補助金(M&A補助金)の活用事例
あるコールセンター業の企業は、強化したいダイヤルアップサービスを提供するため、同じ業界の別の企業とM&Aを行うことを決定しました。しかし、M&Aをするためには多額の資金が必要となり、それにより経営上のリスクも高まりました。
そこで、企業はコールセンター業の事業承継・引継ぎ補助金(M&A補助金)を活用することを決めました。申請書類の作成や手続き等が面倒なため、専門家に依頼しました。
補助金の申請が承認されると、企業は、M&Aに必要な資金を得ることができました。この資金を活用して、強化したいダイヤルアップサービスの提供に必要な設備や人員を整備することができ、さらに収益を伸ばすことに成功しました。
コールセンター業の事業承継・引継ぎ補助金(M&A補助金)の申請時注意点
1. 事業計画書をしっかり作成することが重要です。詳細なビジネスプランを提出することで、補助金の審査に有利になります。
2. 引継ぎ元企業の評価額を明確にした上で、それに見合った資金調達策を提示することが必要です。
3. 承継後のビジネスモデルをしっかりと検討し、引継ぎ元企業と比較してどのような改善点があるのかを明確にすることが重要です。
4. 弁護士や税理士などの専門家に相談することで、手続きのミスを防ぎ、円滑な申請を行うことができます。
コールセンター業の事業承継・引継ぎ補助金(M&A補助金)の活用が事業承継に与える影響
コールセンター業の事業承継・引継ぎ補助金の活用は、事業を引き継ぐ側にとって大きなメリットとなります。補助金の活用により、財務面での負担を軽減することができるため、事業を引き継ぐ側の立場が強化されます。また、補助金の提供を受けることで、引き継ぐ側の信頼性が高まり、事業継続性を担保することができます。そのため、引き継ぐ側がより安心して事業を引き継ぐことができるようになると考えられます。
M&A Doでは事業承継・引継ぎ補助金を中心に申請サポート業務を行わせていただいております。
その他補助金についても提携行政書士事務所、会計事務所と共にサポートさせていただいております。
ご相談完全無料となりますので、まずはお気軽にご相談ください。
株式会社M&A Do 代表取締役
M&Aシニアエキスパート・相続診断士
東京都昭島市出身。慶應義塾大学理工学部を卒業後、大手M&A仲介会社にて勤務し、その後独立。これまで製造業・工事業を中心に友好的なM&Aを支援。また父親が精密板金加工業、祖父が蕎麦屋、叔父が歯科クリニックを経営し、現在は父親の精密板金加工業にも社外取締役として従事。